Adidasのアディゼロ プライム SP 3のニードルピンが取れない
3か月ほど前にご依頼があり、シーズンが終わったら修理依頼したいとのことでした。シーズンが終わり、修理を依頼されました。
依頼内容
現在使用しているのは、貴社の軽量ニードルピン7mmです。 蛇足かもしれませんが、スパイクはadidasのprime sp3を使っています。
アルミ製のピンはピン回しで外せないときに、ネジザウルスで無理に回すと折れてしまうことがあります。今回は、ネジザウルスで外せる可能性があると思い、実施しましたが結果的に折れてしまい、ドリルを使うことになってしまいました。

今回も動画撮影をしていたので、今回も写真は少ないです。取り外しの方法は動画でご確認をお願いします。


作業手順は下記通りです。
事前に吹きかけておくと、ネジ部に浸透しやすくなるので、最初に吹き付けておきます。この時にハンマーで振動を与えて、潤滑剤が入りやすくします。
ネジザウルスで回すときに、空回りしてしまう場合は、ピンの側面を2面削って、回しやすくします。
上記方法で取れたら良いのですが、今回はピンが折れてしまったので、ドリル加工の準備をしました。
ドリル加工するために、ピンを平らにします。ここが凸凹だと上手く、ドリル加工がうまくできません。
ドリルを使って、穴を開けます。最近使っているドリルの太さはφ2.5㎜です。Nikeの場合は、ソールと底面の間にエアがある場合があるので、エアがある場合はエアまで貫通しないように深さを調整します。
ドリルの太さに合う、エクストラクターを穴に打ち込みます。打ち込み後、再度、潤滑剤をネジ部に吹き付けておきます。
エキストラクターをペンチなどで回して、ネジを取り外します。なかなか外れないときは、潤滑剤が浸透するように一晩くらい置くときもあります。それでも取れない場合は、ピンの袴部を削ってネジにかかるテンションを減らせば、回すことができるようになります。
こんな感じで折れたピンはいつも取り外しています。今回の取り外しの状況をYoutubeにアップしました。参考にしてください。

余談
今回、ピンを取り外してみると、ネジ部にゴミが付いてました。このごみはスパイクシューズから出たごみに見えます。ピンを交換する場合は、ネジ部に異物が無いか綿棒などで綺麗にしてください。異物が入った状態でピンを取り付けると、外すときに抵抗が増えて撮れなくなる可能性があります。
ニードルピンが取れない場合は
なかなか取れないピンを外す場合は、下記を参照ください。

それでも取れない場合は、下記より依頼いただければ、スパイクの状態を聞いて取り外しの可能性をご連絡させて頂き、当社で取り外し作業を行うことも可能です。


