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開発秘話 – プロフェッショナルソックス その2

目次

ミッション2. フォアフット接地に適した滑り止めとは?

走りに必要な機能を最小限にして、最高の靴下を作ろう。
この言葉からプロフェッショナルソックスの開発が始まりました。
前回は、足の接地の違いを調査しました。その結果、フォアフット接地に適した滑り止めのレイアウトを検討することとしました。

フォアフット走法での接地の順番

1.母指球
 最初の母指球付近が地面と接地します。

2.指先
 母指球から接地し、指先に前に蹴り出すにつれて設置個所が移動していきます。

ここで、1の母指球は接地時の衝撃を受ける箇所であり、2の指先は前に進む推進力を生む蹴り出しの力を地面に伝える箇所になります。この箇所が滑り止めに重要な箇所であると考えました。

滑り止めの形状

滑り止めの一つ一つの形状を考えてみました。まず、どのような滑り止め形状があるか調べてみました。

丸形状

滑り止めの形状では一般的であり、様々な滑り止め付のソックスに使用されている。デザイン性はあまり良くないが、性能的には一番の形状と思われる。

SPIKES製の5本指グリップソックスも一番、地面への力の伝わり方が均一と判断して丸形状の滑り止めを採用している。又、滑り止めの形状を小さくすることで、滑り止め効果を損なわずに通気性も良くすることができる。

丸形状

スクウェア形状や六角形形状

四角形の形状の滑り止めであり、足裏全体に多くレイアウトしているものが多い。スクウェア形状であると力が均一に伝わらないと考えられる。また、四角い形状を作ることから、滑り止めの大きさも丸形状に比べて、大きくなるので、通気性も悪くなり、滑り止めがある箇所が蒸れやすいと考えられる。

スクウェア形状

波型や線形状

波型や線形状の集まりの滑り止めだと、丸形よりも小さくすることが難しく、通気性に疑問が残る。また、丸形に比べ、1カ所の滑り止めが剥がれた場合、滑り止めが無い箇所が多くなり、滑り止め効果が無くなる可能性が高くなる。また、形状的に地面との接地が均一になりにくい。デザイン性を出すなら、波型や線形状でオリジナルのデザインを出すことは可能。但し、足裏のデザイン性を求めるのはあまり、意味が無いと感じている。

波型や線形状

ロゴを入れる

製品名などのロゴを入れている滑り止めを多々、見かけるが、これは滑り止めとしては意味が無いものと考えております。単純にデザイン性と製品名の認知だけのために入れていると考えられます。

滑り止めの決定

上記のことから、SPIKESが開発する5本指プロフェッショナルソックスの滑り止めは

  • 接地時に体重と力の掛かる母指球と蹴り出しのときに力の掛かる指先のみに滑り止めをレイアウト
  • 足裏の通気性を良くするため、最低限の滑り止めレイアウトと滑り止めを小さくして細かく配置
  • ロゴなど、無駄な滑り止めは排除する

に決定しました。

次回 ミッション3. 足の蒸れを無くせ


次回は足の蒸れを減らすための検討結果について書かせて頂きます。

ミッションはこちらから

開発した五本指グリップソックスPROについては下記を参照願います。

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