NEEDLE TIP WEAR / RESISTANCE ANALYSIS
ニードルピンは、
摩耗すると抵抗が増えるのか。
先端が丸いニードルピンを「摩耗した状態」、先端が尖ったニードルピン(SPIKES製)を「新品の状態」と仮定。長さ7mmのピンを天然ゴムへ6mm押し込み、完全に抜けるまでの荷重を各3回測定しました。
POINT
先端が丸いニードルピンは、先端が尖ったニードルピン(SPIKES製)より「刺さってから抜けるまでのエネルギーロス」が34.3%大きい結果でした。
特に、刺すために必要なエネルギーは52.1%、刺すときの最大荷重は45.4%大きくなっています。
01 / TWO CONDITIONS
先端の状態が異なる、2種類の特徴
摩耗状態を想定
先端が丸いニードルピン

先端が丸く、ゴムへ入るときに広い範囲を押し広げる形状です。摩耗したニードルピンをこの状態で再現したと仮定して、先端が尖ったニードルピン(SPIKES製)と比較します。
- 310.52mJ|刺すために必要なエネルギー
- 129.37N|刺すときの最大荷重
- 229.08mJ|刺さってから抜けるまでのエネルギーロス
SPIKES製・低抵抗
先端が尖ったニードルピン(SPIKES製)

尖った先端が狭い範囲へ荷重を集中させ、比較的小さい力でゴムへ入ります。今回の測定では、刺すときと一連の動き全体で、先端が丸いニードルピンより小さい抵抗を示しました。
- 204.19mJ|刺すために必要なエネルギー
- 89.00N|刺すときの最大荷重
- 170.55mJ|刺さってから抜けるまでのエネルギーロス
02 / MEASUREMENT DATA
3回の平均で比較したヒステリシス曲線

ヒステリシスグラフの見方
- 赤線:先端が丸いニードルピン
- 黒線:先端が尖ったニードルピン(SPIKES製)
- 横軸:ピンを押した量(mm)
- 縦軸:ピンに加わった荷重(N)
上側が刺すとき、下側が抜くときです。先端が丸いニードルピンの赤線は、先端が尖ったニードルピン(SPIKES製)の黒線より大きく上へ広がり、先端が丸い状態では、刺すときにより大きな荷重が必要だったことが分かります。
上下の曲線で囲まれた面積が、ピンが刺さってから抜けるまでに元へ戻らなかったエネルギーです。面積が大きいほど、一連の動きで失われるエネルギーが大きいことを示します。
刺さってから抜けるまでのエネルギーロス = 刺すために必要なエネルギー − 反発エネルギー + 抜くときの抵抗エネルギー
2種類の平均測定値
表は横にスクロールすると、すべての項目を確認できます。
◎ 最小:今回の比較で数値が最も小さい項目 ○ 反発大:反発エネルギーが大きい項目 数値は3回の平均(±標準偏差)
| ピンの状態 | 刺すために必要な エネルギー | 刺すときの 最大荷重 | 反発エネルギー | 抜くときの 抵抗エネルギー | 刺さってから抜けるまでの エネルギーロス |
|---|---|---|---|---|---|
| 先端が丸い ニードルピン | 310.52mJ±1.69 | 129.37N±0.15 | 82.94mJ±2.78○ 反発大 | 1.497mJ±0.275◎ 最小 | 229.08mJ±4.15 |
| 先端が尖った ニードルピン (SPIKES製) | 204.19mJ±7.42◎ 最小 | 89.00N±2.46◎ 最小 | 38.49mJ±1.49 | 4.844mJ±0.071 | 170.55mJ±5.97◎ 最小 |
※刺すために必要なエネルギー、刺すときの最大荷重、抜くときの抵抗、刺さってから抜けるまでのエネルギーロスは、数値が小さいほど抵抗が少ないと評価しています。反発エネルギーが大きいことは、必ずしも性能が優れていることを意味しません。
03 / RESULTS & INTERPRETATION
測定結果から考える、摩耗の影響
刺すときの抵抗が増加
先端が丸いニードルピンは、先端が尖ったニードルピン(SPIKES製)と比べて、刺すために必要なエネルギーが52.1%増加し、刺すときの最大荷重も45.4%増加しました。丸い先端がゴムを広く押し広げたためと考えられます。
一連のエネルギーロスも増加
刺さってから抜けるまでのエネルギーロスは、先端が丸いニードルピンが229.08mJ、先端が尖ったニードルピン(SPIKES製)が170.55mJ。先端が丸いニードルピンは34.3%大きい結果となり、先端が丸い状態では一連の動きの効率が低下する傾向を示しました。
抜くときだけは丸い先端が小さい
抜くときの抵抗エネルギーは、先端が丸いニードルピンのほうが69.1%小さい結果です。ただし、その差より刺すときの負担増加が大きいため、刺して抜く一連の動き全体では、先端が丸いニードルピンのロスが大きくなっています。
学術的に適切な考察:先端が丸いニードルピンを「摩耗した状態」、先端が尖ったニードルピン(SPIKES製)を「新品の状態」と仮定すると、摩耗が進むことで刺すときの抵抗と、刺さってから抜けるまでのエネルギーロスが増えていく可能性が示されました。ただし、同一のピンを使用前・使用後で測定した試験ではないため、摩耗だけが差の原因であると断定することはできません。今後は同一ピンを段階的に摩耗させた繰り返し試験が必要です。
04 / RECOMMENDED USE
低い抵抗を保つために
おすすめ
先端が尖ったニードルピンを使用
大会や質の高い練習では、先端の状態を確認してください。
- 刺すときの抵抗をできるだけ抑えたい
- 一歩ごとのエネルギーロスを小さくしたい
- 接地時の軽い感覚を維持したい
交換の目安
先端が丸くなったら状態を確認
摩耗によって先端の尖りが失われると、刺すときの抵抗が増える可能性があります。新品と見比べて明らかに丸くなった場合は、交換を検討してください。
CONCLUSION
摩耗して先端が丸くなると、抵抗は増えていく。
今回の仮定では、先端が丸いニードルピンは先端が尖ったニードルピン(SPIKES製)より、刺すために必要なエネルギーが52.1%、刺すときの最大荷重が45.4%、刺さってから抜けるまでのエネルギーロスが34.3%大きくなりました。ニードルピン本来の低い抵抗を保つには、先端が尖った状態を維持し、摩耗が進んだピンは適切な時期に交換することが重要と考えられます。
※測定条件:株式会社イマダ製 荷重―変位測定ユニット、ヘッド送り速度6mm/s、ピン長さ7mm、押し込み量6mm、天然ゴム、各ピン3回。掲載値は平均±標準偏差です。先端が丸いニードルピンを摩耗状態、先端が尖ったニードルピン(SPIKES製)を新品の状態と仮定した比較であり、実際の摩耗過程を直接測定した試験ではありません。
KEEP YOUR SPIKES SHARP
SPIKESのニードルピンは、先端が尖ったタイプ。
SPIKES製ニードルピンは、先端が尖った形状を採用しています。今回の測定では、先端が丸いタイプより、刺すために必要なエネルギーと、刺さってから抜けるまでのエネルギーロスが小さい結果でした。抵抗を抑えた接地感を求める方は、SPIKESのニードルピンをお試しください。



