ニードルピンの寿命について
ニードルピンの交換時期について、どのような判断基準があるでしょうか?一般的な考え方について、お知らせしたいと思います。摩耗したピンを使っていると新しいピンに交換したいときに、簡単には外れなく交換に時間がかかったり、にードルピンが外れなくてスパイクを新たに買うことになる可能性もあります。大会前にニードルピンを新しくしようと思って、外れなかったら摩耗したニードルピンで競技をすることになります。そんなことになったら、今まで練習で培ったパフォーマンスを出すことが難しくなります。しかも、ピンが外れなったことによるメンタル面での悪影響も出てしまうことも考えられます。そんなことにならないように、日頃からニードルピンの状態を確認して、定期的に交換してください。
寿命の判断方法
新品のニードルピンのサイズは購入時の寸法と同じです。ニードルピンの長さを確認して、2mm以上摩耗していたら、接地状態も変わってきます。実際には徐々に摩耗していくため、2mm摩耗しても気にならないですが、その場合でも新しピンに変えると、接地感覚が違うことに気づくと思います。感覚が敏感な人であれば、1mmの摩耗でも感覚が変わることがわかる場合があります。長さで交換するときに判断基準を表にまとめてみました。短いピンのほうが交換時期は早くなります。
サイズ | 交換目安(残りのピンの長さ) |
3mm | 2mm(摩耗:1mm) |
4mm | 3mm(摩耗:1mm) |
5mm | 4mm(摩耗:1mm) |
6mm | 5mm(摩耗:2mm) |
7mm | 7mm(摩耗:2mm) |
左:1.5mm摩耗したピン、右:新品 ※両方とも軽量ニードルピン7mm
ニードルピンの最大の特徴としては、ピンの先端が鋭くなっていてタータンへの食い込み時の負荷が2段並行ピンやクリスマスツリータイプのピンに比べ、格段に小さいです。摩耗が進んでいくと先端が丸くなってくるので、タータンへの食い込み時の負荷が大きくなっていきます。そのため、タータンへの食い込みの力を小さくして走るには、先端が尖っているほうが断然、有利です。逆に反発を使いたいなら、少し摩耗したピンのほうが食い込みが悪くなるので摩耗したピンが良いです。もし、反発を使いたいのであれば、ニードルピンを使わないで2段並行ピンやクリスマスツリータイプを最初から選定しても良いかもしれません。先端形状の丸まり方の交換目安は感覚によって変わると思いますので、個々で決めるのが良いと思います。ただ、1mm程度の摩耗でも、ずいぶん先端が丸くなってしまうので、1mm前後で一度、新品に交換してみて設置感覚の違いを確認して、今後の交換目安を見つけてください。
上:1mm弱摩耗したピン 下:新品 両方ともスーパーニードルピン7mm
ピン回しのひっかりの部分は下の写真の赤丸で囲った部分になります。この箇所にピン回しの穴部の平行になっている箇所が引っかかり、ピンを回すことができます。そのため、この部分が摩耗で丸くなっていたり、大きな傷ができていると、ピン回しへの引っ掛かり状態が悪くなるため、空回りしてしまう可能性があります。特にピンの長さが短いタイプは引っかかりの部分の面積が小さい為、この部分に傷や摩耗ができてしまうと、ピン回しが空回りしてしまい、ピンを外せなくなる可能性が高くなります。定期的にこの部分も確認してください。
左:3mm 右:7mm どちらも新品のニードルピン
ネジ部が劣化していたり、錆が出てきてるとピンが回らなくなる可能性があります。そのため、定期的にネジ部をメンテナンスする必要があります。メンテナンスにはKURE5-56と綿棒がおすすめです。メンテナンスをしてもネジ部に傷や錆が残るようであれば、交換をお勧めします。当社の鉄製のニードルピンは錆が発生しづらくする表面処理を行っていますが、完全ではありませんので錆が発生する可能性があります。特に雨で使った場合など、水にぬれた状態でスパイクにピンをつけたままでいると錆が発生しやすくなります。水にぬれた場合は、ピンを取り外して保管することを推奨します。但し、錆が発生したあとメンテナンスで錆をとると、若干ネジ部が瘦せていきます。この状態を繰り返すとネジ部が緩くなり、練習中や大会中にピンの脱落が発生する可能性が増えますので、注意願います。また、当社のアルミ製の軽量ニードルピン:7mmは、アルミ製のため、ネジ部が鉄製に比べ柔らかくなってます。そのため、ネジ部が少しでも痛んだ場合は早めの交換をお勧めします。
ネジ部が痛んだニードルピン
- 基準の摩耗した長さで交換する。
- 接地時の食い込み力を少なくする場合は、先端が丸くなったら交換する。
- ピン回しの引っかかり部分に傷や摩耗があれば交換する。
- ネジ部に錆や傷がついているなら交換する。
今回はニードルピンの交換時期について、ご紹介させて頂きました。この交換時期を参考にしていただき、記録更新、、パフォーマンスの向上に努めていただけたらと思います。
下記でニードルピンが取れない場合の方法を説明してますので、もし、取れなくなったときの参考にしていただけらと思います。この方法を使わないように定期的にニードルピンを交換してください。